auのLTE通信網を利用したケイ・オプティコムのモバイルサービス「mineo(マイネオ)」。前回、端末へのセットも含めたファーストインプレッションをレポートしたが、気になるのはその通信速度と電波のつながり具合。mineoは3G回線の利用は音声通話のみで、データ通信はauの4G LTEネットワークでの利用となっているが、LTEをつかまない箇所はどの程度あるのか? 今回は平日の山手線主要6駅での速度調査と、山手線内でのつながり調査を行った。
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■使用端末および通信速度測定アプリ
速度調査に使用する端末は、京セラ製「DIGNO M KYL22」。mineoのSIMとセットで購入可能な端末で、プランは「データ通信+音声通話」のデュアルタイプ。通信速度測定には「RBB TODAY SPEED TEST」を使用した。平日の山手線(外回り)を新宿からスタートし、主要駅である新宿駅、池袋駅、上野駅、東京駅、品川駅、渋谷駅のホーム6カ所でデータ通信速度の調査を行った。結果は以下の通り。
■通信速度テストの結果(Mbps)
・新宿駅:下り23.91/上り12.48 10:40頃
・池袋駅:下り16.41/上り7.18 11:00頃
・上野駅:下り27.97/上り14.83 11:20頃
・東京駅:下り16.02/上り7.39 11:30頃
・品川駅:下り12.92/上り9.13 11:50頃
・渋谷駅:下り19.04/上り11.03 12:15頃
主要6駅の実測平均で、下り19.38Mbps/上り10.34Mbpsとなり、まずまずの結果と言える。
■移動時のLTEのつながり度
主要駅間の移動時も、LTE回線をチェックするためにWebブラウジングやYouTubeなどの動画視聴を行ったが、特にもたついたりカクついたりすることもなくストレスフリーで楽しむことができた。auは2014年3月14日時点で、800MHz帯における4G LTEの実人口カバー率99%を実現したとしており、計測を行った山手線内では圏外になることはなかった。アンテナ表示も4本から3本を行ったり来たりすることがほとんど。鶯谷駅付近でアンテナ表示が一瞬1本になったが、すぐに4本に回復。都心部などのLTEエリア内であれば、毎月の料金を抑えながらも、通信速度や圏外といったストレスを感じることなく十分に利用できるだろう。次回は、都心の人が多く集まるスポットで調査し、そのレポートをお届けする。
セイコーエプソンは6月19日、アナリストや報道向けにウェアラブル事業についての説明を行った。新製品の発表はないものの、今年発売した「M-Tracer For Golf」が好調なことをはじめ、ウェアラブル事業にかける意気込みを代表取締役社長の碓井稔氏が語った。
100億円規模の事業を目指すウェアラブル事業は、現在推進中の長期ビジョン「SE15」の中で成長領域と定義されている。その背景としてモバイルやクラウドが発展しライフスタイルが変化する中で、生活習慣病の拡大など、健康・医療分野への関心の高まりがあるとした。また、「エプソンの起源はウェアラブル機器にあると言っても過言ではない」と述べ、ウオッチをルーツとしたウェアラブル機器の歴史からきたエプソン独自の省エネルギー、小型化、高精度の、「省・小・精の技術」でそれに応えるとした。
特に圧倒的精度のセンシング技術や、プロジェクターを手がけるエプソンならではのマイクロディスプレイ技術、プリンタ事業で開始した「Epson Connect」によるクラウド活用などが、ウェアラブル機器のコア技術となっていると説明した。
碓井氏は説明の中で、「エプソンの商品を身につけ、誇らしいと思うような商品を提供する」と話す。「医療も健康分野も、トップエッヂはエプソンが実現する」「将来にわたって一番良いモノを提供する、そのための準備をしている」と語り、特にハードウェアの性能やデザインなどに注力する考えを強調した。
エプソンが手がけるウェアラブル製品の特長
新型スマートグラスとなる「MOVERIO BT-200」を実際に碓井氏が装着し、投影された画像を見ながら説明を続けた。このグラスは2世代となる製品で、2011年に初代が投入され、今回のBT-200が今年投入の2代目となる。碓井氏は、BT-200のサイズや装着感は発展途上であるとし「スマートグラスなので、メガネをかけている方が違和感のないこと」が完成形だとし、実現にはあと10年くらいかかると答えた。
GPS付きの腕時計型ランニング機器の「GPS Sports Monitor」については、「例えば400mトラックを回ると本当に400mと出る」と正確さをアピール。長時間にわたって高精度でセンシングする技術があるエプソンならではとし、今後も「最高レベルのセンシングや省エネを実現していく」と説明した。
リスト型脈拍計は企業の健康保険組合向けのものや、コンシューマー向けの「PULSENSE」について触れた。企業向けではメタボが解消されたと評判を呼び、採用数が増加中。一方のコンシューマー向けとなるリスト型脈拍計「PULSENSE」は今年のCESで発表、その性能について碓井氏は「2014年度内に商品化し、高精度な脈拍計速は世の中の人に感動をもたらす」と自信を見せた。
また、ゴルフスイング解析システムの「M-Tracer For Golf」は、発売してから品薄が続くほどの製品。供給体制が間に合ってない点を反省するとともに、供給体制の拡大を行っていることを明らかにした。その結果、「当初の数倍は売れる。今年度1万台くらいは売れる」と好調ぶりをアピールした。
米国の電子書籍ニュースサイト「The Digital Reader」によると、電子書籍プラットフォーム大手の米Overdriveが先月から始めた個人作家・インディーズ系電子書籍の配信で騒動が発生している模様。
記事によると、個人作家のマリア・シュナイダー(Maria Schneider)さんが図書館で自分を作品を司書に検索してもらったところ、検索ゼロの結果に。よく調べてもらうと、OverDriveのシステムで「Self-published」カテゴリに隔離され、ヒットしないように細工されているとのこと。
OverDriveでは先月から個人作家・インディーズ系電子書籍サービスの米Smashwordsの個人作家陣が執筆した電子書籍を供給開始しており、メディアドゥを介して日本の図書館市場への参入も発表している。[hon.jp]