「エイケン」「ゆりてつ 私立百合ヶ咲女子高鉄道部」などで知られる漫画家の松山せいじさんが、自身の収入事情をTwitterで公開しました。
松山さんは、仕事の多かった年には3000万、4000万の売り上げがあったとし、証拠として2008年度の確定申告書類をアップ。そこには約4200万円という金額が記されていました。同じ投稿で、「最近漫画家さんの貧乏自慢が多く夢が無いみたいな風潮なので」と公開した理由を説明しています。
ネット上には6月9日~13日にかけて、漫画版「新世界より」の作者・及川徹さんや、「デスペナ」の原作者・押川雲太郎さんが、それぞれ厳しい懐事情を公表しており、そうした流れをくんだものと思われます。その上で「僕程度の一時期中堅だった漫画家でも仕事をいっぱいした年度はこういう数字をだせるんですよ。夢をもってください! 漫画家に!」とエールを送っていました。
なお、2008年度の収入額は、携帯マンガサイトで連載していた青年向けラブコメ(ぶっ☆かけ)が好調だったことが理由で、翌年は税金で苦労したそうです。また、「諸経費の事はあえて言及していません」と追記していましたが、評論家の永山薫さんとのやりとりでは、「週刊だと2000万とか人件費が飛びますしね(^^;;」と現実的な面についもコメントしていました。
テキストの要約を作るためのAPI TextTeaserは、昨年10月に本誌TechCrunchも紹介したが、これからはオープンソースになってGitHubで入手できる。作者のJolo Balbinによると、オープンソースにすることを決めたのは、とくにAPIのスケーラビリティの問題にぶつかったからだ、という。
そこで彼はAPIを取り下げ、TextTeaserを書きなおして、その自動要約プロセスの高速化を図った。そしてデベロッパには二つのプランを提供する。ひとつは、記事1000件の要約につき12ドル。もうひとつは企業向けに、記事を保存する専用のサーバを提供して月額料金250ドルだ。このプランでは記事を要約するたびにTextTeaserがテキスト中のキーワードを学習し、それによってその後の要約結果を改良する。
“この場合はユーザがTextTeaserを教育して、自分好みの要約ツールへと育てる。ユーザはカテゴリや記事のソース(出所)を教えてやることによって、要約のクォリティをアップする。今後は、各キーワードに重要度の重みをつけたい”、とBalbinは説明する。
GistなどのニューズリーダーアプリがTextTeaserを統合している。Balbinは、金融や医療や法務などの専門的なドキュメント向けに最適化していきたい、と言っている。これらの分野のドキュメントは、長くて難解であることで悪名高い。
TextTeaserの仕事ぶりを見てみたい人は、この“The Hunger Games”の要約や、Balbin自身のブログ記事をご覧あれ。
画像: Flickr/Mo Riza; Creative Commons 2.0のライセンスによる
(翻訳:iwatani)
●あの「船団」がリアルな3Dで登場
日本マイクロソフトは18日、Production I.Gとコラボレーションし、アニメ「翠星のガルガンティア」を舞台にしたブラウザゲーム「翠星のガルガンティア~キミと届けるメッセージ~」を公開した。専用サイトから無料で利用でき、ソースコードの一部と3Dモデルも公開される。
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14時からの公開に先立ち都内で発表会が行われ、Production I.Gの平澤直プロデューサーや日本マイクロソフトの内河恵プロダクトマネージャー、アニメ「翠星のガルガンティア」で主人公・レド役を演じた声優の石川界人氏ら関係者が登壇。開発の背景や特徴を紹介した。
翠星のガルガンティアは、2013年4月から6月にかけてTOKYO MXや読売テレビ、中京テレビ、BS 11などで放映されたテレビアニメ。銀河の果てで戦いに明け暮れる少年兵レドと人型機動兵器チェインバーは、激しい戦闘中に時空のひずみへ飲み込まれ、既に滅んだとされている「地球」に漂着する。戦い以外の生き方を知らないレドが、少女・エイミーをはじめとする船団「ガルガンティア」の人々と交流を深めていく姿を描いた作品だ。
この作品が、Webブラウザ向けのスカイアクションゲームとして再登場する。「翠星のガルガンティア~キミと届けるメッセージ~」では、ユーザーが主人公・レドになってサーフカイト(サーフボードとハンググライダーの中間の乗り物)を操縦し、制限時間内に的をくぐりゴールを目指す。
ゲームの世界は、レドがガルガンティアで仕事を探す内容のアニメ本編5話・6話が舞台で、シナリオは書き下ろし。アニメ本編の声優がフルボイスで出演するアドベンチャーストーリーでは、ユーザーの選択によってエンディングも変わる(3種類)。ほか、アドベンチャーストーリーのアニメーション部分を省いた「MISSION MODE」、自由に空を飛ぶことができる「FREE FLIGHT」が用意される。
舞台となるガルガンティアの船団都市や雲、すれ違うカモメの群れなどは全て3Dでリアルタイムにレンダリングされており、幾つもの船が集まったガルガンティアの船団を、上空から細かい部分までスムーズに確認できる。
また、ゲームの動きでは、サーフカイトを左右に旋回させると揚力が落ちて機種が下向きになったり、Mission 4(ゲーム内の第4ステージ。18日時点では公開されていない)で登場する"夕日に照らされた雲"など、Production I.Gと村田和也監督のこだわりがゲーム内に反映されているという。
3D構築にはイギリスのゲーム開発会社TurbulenzによるオープンソースのTurbulenzエンジンを採用。対応言語は英語、日本語。推奨環境はブラウザがInternet Explorer 11(IE 11)、OSがWindows 8.1、プロセッサがIntel Core i5-4200U以上、解像度が1,366×768ドット以上。推奨環境はIE 11だが、WebGL対応であれば他ブラウザにも対応する。
Production I.Gの平澤直プロデューサーは、「ゲームの世界は、レドがガルガンティアに馴染み『どう生きていくか』を考える5話・6話あたり。サーフカイトに乗ってメッセンジャーをするイメージを掘り下げたゲームで、こんな時間もあったのでは」と語った。
●ブラウザで何ができる? - 「Rethink IE」プロジェクト
今回のコラボレーションは、ブラウザを通じて何ができるのかをコンテンツで考える、Microsoft発の「Rethink IE」プロジェクトの一環。世界中で10個程度のデモンストレーションが公開されているが、日本からのコンテンツは今回が初めてという。
内河恵プロダクトマネージャーは、「アニメは日本を代表するコンテンツ。ぜひアニメと組みたかった」とその理由を語る。そして、ゲームで「一番見せたいのは3D。ゲームでは業界標準技術のWebGLを使っているが、WebGLに対応するIE 11ではプラグインや専用ソフトウェアが不要で、ブラウザだけで美しい3D描画が見せられる」とも話す。
なお先述の通り、WebGLやGamepad APIに対応する他ブラウザ(例えばFirefoxやGoogle Chromeなど)でもゲームは利用可能という。
日本マイクロソフトの内河恵プロダクトマネージャーは、今回のゲームのポイントを次の3点とする。1つ目はブラウザのみで遊べ、ストレスフリーな点。2つ目はソースコードの公開で、これにより例えばゲームの続きやアナザーストーリーの作成といった活用が可能だ。ゲーム業界では稀有な例だが、日本マイクロソフト側が提案すると、Production I.Gが「ぜひ」と回答したという。
3つ目のメリットは「タッチ対応」という点。ゲームはSurface Pro 2上のInternet Explorer 11を使用したタッチ操作に最適化されており、プレイエリアはディスプレイの解像度に合わせ自動調整される。発表会ではSurface Pro 2による実機デモも行われていた。
なお、ソースコードはMission 1までのゲームコードを、開発者向けWebサービス「GitHub」から無料でダウンロードできる(MITライセンス準拠)。ゲーム内エディタを使いゲームをカスタマイズなどが可能だ。なお、アドベンチャーパートのテキストやBGM、音声などは含まれない。
さて、発表会は東京・三鷹にあるピザ食堂「武蔵野カンプス」にて開催。「武蔵野カンプス」はProduction I.Gが運営する食堂で、会場では「翠星のガルガンティア」にちなんだ料理が並べられていた。最後に写真で紹介しよう。
(村田奏子)