日立アプライアンスは2014年7月3日、サイクロン式掃除機の新製品「CV-SA700」を発表した。7月19日に出荷開始の予定。価格はオープンで、想定実売価格は8万円前後(税別)だ。
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今回の新製品ではサイクロン構造とファンモーターを大きく改良したことで、本体を小型化しながら、既存製品に比べてゴミを吸い取る力、つまり吸込仕事率を上げた。既存製品の吸込仕事率は400ワットだったが、今回の製品では本体を小型化しながら420ワットまで引き上げた。
ファンモーターは外装の材質を鋼板からアルミニウム合金に変えることで100グラムの軽量化を図った上に全体的に小型化した。このままでは軽量化はできても気流を起こす力は大きく下がってしまう。そこで、空気を撹拌する回転翼に付いた羽根の形状を工夫することで、より強い気流を起こせるようにした。
サイクロン構造を作る集じん室は、形状を裾広がりに変え、内部の空気の流れを見直すことで吸い込む力を上げた。具体的には中央のくびれた部分に強い回転気流を起こして強い力でゴミを遠心分離させる。さらに、分離して下に落ちていくゴミに対して下向きの気流を当てることでゴミを強い力で圧縮する。ゴミを圧縮して蓄積する構造にしたため、ゴミがかさばらず、1カ月使い続けても吸い込む力を99%以上維持するという。
以上の改良により、確実に小型化できたという。従来製品の外形寸法は313(幅)×268(高さ)×405(奥行き)ミリ。重量は4.8キロ。一方、今回の新製品は外形寸法が290(幅)×240(高さ)×336(奥行き)ミリ。重量は3.6キロ。体積も重量も大体25%削減できた。
ヘッドを工夫して四方からゴミを集めるように
ゴミを吸い取る口であるヘッドにも改良を加えた。従来製品はヘッドを前にすべらせたときだけでなく、後ろにすべらせた時にもゴミを吸い取るように線状の吸い取り口を前後2カ所に設けていた。
今回の新製品ではそれに加えてさらに左右にも吸いとり口を設置した。これにより、壁際など、部屋の隅を掃除するときも楽にゴミを吸い取れるようになった。
日立アプライアンスはCV-SA700の発売と同日に、吸込仕事率や運転音、付属品などが異なる「CV-SA500」と「CV-SA300」も発売する。どちらも価格はオープンで実売予想価格はCV-SA500が7万円前後で、CV-SA300が6万円前後(どちらも税別)。
[笹田仁,ITmedia]