
平成26年春闘は12日、自動車や電機、鉄鋼などの主要企業の集中回答日を迎えた。政権による異例ともいえる賃上げ要請や輸出産業を中心とした業績回復から、トヨタ自動車や日立製作所など業界リーダーが6年ぶりに基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)で妥結した。
24年末からの円安による業績回復を尻目に、労働組合側は25年春闘では、国際的な競争環境を考慮して賃金の底上げにつながるベアの要求は見送っていた。
トヨタ労組は今年、5年ぶりにベア4千円を要求。会社側は2700円を回答し、年間一時金(賞与)は月給6・8カ月分の満額で妥結した。
宮崎直樹専務役員は12日、会見し「2700円はぎりぎりの判断による着地点」と述べた。労組の鶴岡光行執行委員長も会見で「生産性向上が一定評価された。会社は英断してくれた」と評価した。
日産自動車もベア要求3500円に満額回答。ベア実現が14年ぶりとなる三菱自動車は2千円で、ダイハツ工業は800円でそれぞれ妥結した。
電機業界は、ベア4千円の統一要求に日立や東芝、パナソニックなど大手6社が2千円を統一回答した。労組が統一闘争から離脱したシャープはベアは実施しないが、定期昇給の維持と月給4カ月分の年間一時金(賞与)を回答した。
2年に1回の賃金交渉を慣例とする基幹労連に労組が加盟する鉄鋼、造船重機業界は26、27年に3500円ずつの要求に対し、2年で2千円を回答。新日鉄住金や神戸製鋼所、三菱重工業、川崎重工業など大手13社が足並みをそろえた。
ベアは製造業以外にも広がった。コンビニ最大手のローソンはベア3千円の要求に満額回答し妥結。ファミリーマートも5千円のベアに踏み切るほか、セブン&アイ・ホールディングスは傘下各社の業績に応じ2千~4千円で検討。NTT主要8社も7年ぶりの賃金改善を実施する。