
D&Mホールディングスは3月7日、英Bower & Wilkins(B&W)の新製品“新600シリーズ”を発表した。600シリーズはB&Wのエントリー機にあたる、Hi-Fiおよびホームシアター向けスピーカー。ブックシェルフ型からフロア型まで6機種を3月中に発売する。
600シリーズとしては5世代目だが、68×という型番が付くのは2代目のため、モデル名は“S2”(シリーズ2)となっている
上位機種の技術を積極的に取り込みつつ、全く新しい技術も盛り込んだ意欲作。例えば全モデルに「CM10」譲りのダブルドーム・ツィーターを搭載している。ただし、ハイレゾ音源用ではなく、音質に悪影響のある高域一次共振周波数を人の可聴帯域よりも上に排除することが目的だという。「高域のピークを可聴帯域より上に持って行くと可聴帯域の音も良くなる」(同社音質担当マネージャーの澤田龍一氏)。
一方、スピーカー本体からツィーターを浮かせる“デカップリング”構造は全くの新規開発。フローティングマウント自体は上位機の800シリーズなどでも採用しているが、今回はキャビネットに組み込んだ状態で浮かせているのが特長だ。ツィーターのマウント部にクッションの役割を果たす「ジェル・リング」を加え、ツィーターが発生する高い周波数の振動がキャビネットに伝わることを防ぐ構造になっており、「バッフルマウント方式のツィーターでフローティング構造が採用されたのは今回が初めて。音像を極めてシャープにすることができた」(同社)という。
ツィーターにメッシュ状のスチール製カバーが付いた点も新しい。このカバーは、ユニット内の磁力で付いているため、外側からマグネットを使って容易に取り外しが可能。ただし、カバーは音に影響のないように設計されており、基本的に外す必要はない。
一方、ミッドレンジやウーファーの振動板は、すべて600シリーズを象徴するウォーブンケブラー・コーンを採用した。センターキャップには、「PM1」と同じ防振プラグを採用。マッシュルーム型のプラグがホイスコイルボビンにぴったりとはめ込まれ、細かい振動を抑える。「ツィーターとのクロスオーバー周波数付近の音がきれいになる」。
ネットワーク回路はシンプル化。2Wayモデルは、「抵抗とコンデンサー1個だけで、そのぶんパーツのグレードを上げた」。一方の3Wayモデルは多少複雑にはなっているが、基本的に「ドライバーの特性をあわせ込むことで、ネットワークに頼らないシステムを作る」という方向性だ。これは、ユニットから開発・製造できるB&Wの強みだという。なお、新シリーズの音について澤田氏は、「CM10を除く全CMシリーズを超えた」と評している。