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なぜ、あの動画ばかり再生されるのか? 2014年、動画最前線 - newssabandon

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2026.01.16|コメント(-)トラックバック(-)

なぜ、あの動画ばかり再生されるのか? 2014年、動画最前線


※この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。

 「2014年は動画元年」

 昨年秋ぐらいからソーシャルメディア界隈ではそんなふうに言われてきました。その予測はどうやら当たったようです。今年になって4カ月が過ぎ、ネット上で動画を見かけることが本当に多くなりました。

 動画をキュレーションして見せる「CuRAZY」や「Whats」などのサイト(いわゆる「バイラルメディア」)が増え、FacebookやTwitterでは動画が多数シェアされるようになりましたし、つい最近動画サイトをオープンした「東洋経済オンライン」のように、既存のWebメディアも動画を取り入れ始めています。 また、Facebookでは最近、ユーザーがアップロードした動画をオートスタート(スタートボタンを押さなくても動画が再生される機能)させるようになり、まるで写真を見るように動画視聴ができるようになりました。この流れでいけば、これまで写真とテキストが中心だったWebコンテンツが、これからどんどん動画に置き換わっていくのかもしれません。

●踊るスタッフ…あの動画が成功した理由は?

 今年に入ってから、動画をプロモーションに取り入れる企業も増えました。

 最近の企業プロモーションの成功例といえば、老舗デパート・伊勢丹のPV「ISETAN TAN TAN 」があげられます。

 これは、伊勢丹のさまざまな売り場を舞台に、そこで働くスタッフが音楽に合わせて踊るというもの。メガヒットしたAKB48「恋するフォーチュンクッキー」の伊勢丹オリジナル版といえば分かりやすいかもしれません。作詞・作曲は矢野顕子、振付けはPerfumeの振付師であるMIKIKOと超一流の布陣、出演者は社員総勢500人という大がかりなものです。

 この動画は3月末に伊勢丹の公式YouTubeチャンネルにアップされ、本日(5月21日)現在、すでに40万超の再生回数があります。動画はオンラインだけでなく伊勢丹の店舗内でも定期的に流されるとのこと。出演するスタッフ見たさに売り場に訪れる買い物客が増え、「動画見ましたよ」などのコミュニケーション促進も期待できそうです。

 伊勢丹の成功に、わが社もこういう動画を、と考える企業も多いかもしれません。確かにこの「恋チュンスタイル」はノリがよく、取り入れやすく、「社員が主役」「一生懸命」「親しみやすい」というイメージで企業の好感度も抜群に上がります。でも、だからといっていま「恋チュンスタイル」を行うのはリスクが高いでしょう。

 というのは、YouTubeで人気を呼ぶためには、映像のクオリティよりも「楽曲」の知名度のウェイトが大きいからです。企業が公式PVを作る場合は伊勢丹のようにオリジナル曲にすべきですが、YouTubeで流すことを考えると、オリジナル曲は火がつきにくいのが現状です。

 「耳慣れた曲が聴きたい」というのがYouTubeユーザー。ジャスティン・ビーバーをはじめとして、これまで、YouTubeから生まれたスターのほとんどが有名アーティストの「カバー曲」で火がついています。カバーの場合、原曲の検索結果や関連動画(動画の右横に表示される動画)として紐づけられて、再生回数がぐんと伸びていきます。

 まさにいま、YouTubeではディズニー映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」のカバー動画が花盛りで、軒並み驚異的な再生回数を上げています。11歳の少女が歌う一番人気のカバーに至ってはまもなく4000万回という、超一流アーティストの楽曲でもなかなか達成できないほど再生されているのです。

 伊勢丹は「恋チュンスタイル」をオリジナルで行った初めての企業と言えるでしょう。しかし、これから他の企業が同じことをやったとしたら、たとえ有名アーティストを配したとしても二番煎じ、三番煎じとなり、外してしまう可能性が高まります。社員を巻き込む企画だけに、コケたら会社全体のモチベーションの低下にもなりかねません。

 企業の顔として作る動画コンテンツは、その企業が扱っている商品同様にオリジナリティが求められます。これからやるのなら、「恋チュンスタイル」ではなく、全く別の切り口で行くべきでしょう。一流クリエイターにすべて任せるという選択肢もありますが、とてつもなくお金がかかってしまいます。

●2014年、これから動画プロモーションを始める方法

 そこで私がお勧めするのは、いきなり予算をかけたプロモーション動画を作るのではなく、手軽な動画を多数作ってYouTubeに慣れることから始める「スモールスタート」のスタイルです。これまでYouTubeチャンネルを運営していなかった企業であればなおさらです。まずは担当部署の方が動画に慣れること。例えば、イベントのレポートやセミナーの録画動画など、リスクが低く入りやすいところから始める。そのうち、自社ではどんなコンテンツが適正であり、なおかつユーザーに受け入れられるのかが分かってきます。ソーシャルでの反応を肌で感じ、データで検証してから勝負コンテンツの企画をするべきです。

 企業プロモーションとは規模が違いますが、私の近著『YouTubeをビジネスに使う本』でも、本の発売に先駆けてプロモーション動画を作りました。これまで多数動画を作ってきましたが、プロモーション目的の動画を作るのは初めてのことでした。結果、広告をかけずにオーガニックのシェアだけで再生回数が5000回を超え、動画につけたアマゾンリンクのクリック率が24.5%、そこから約14%の方が実際に購入し、発売1カ月で4刷となりました。失敗も含め、これまでの経験がなければここまでの結果は出せなかったと思います。

 まずは何本か作ってみて、小さくてもいいからヒット動画の感触をつかむ。書籍の中では、そんなスモールスタートの方法を詳しく解説しています。YouTubeがどういう場所か、成功事例、検索対策、そして実際に動画を作るための方法、動画をソーシャルで拡散する方法など、「今後は動画をプロモーションに取り入れたい」と考えている人のために書きました。

 これまではテレビCMなどまったく縁がなかった企業でも、YouTube動画なら気軽に始められます。ぜひ参考にしてください。

 2014年は動画元年。

 動画時代の到来は、これまでほとんどの企業には必要なかった「エンターテインメント力」が求められる時代の到来を意味します。ユーザー視点に立った、共感できるコンテンツやサービス精神に満ちた企業プロモーションは、これからどんどん増えていくでしょうし、そうあってほしいと思います。

●著者プロフィール:熊坂仁美
株式会社ソーシャルメディア研究所 代表取締役
慶應義塾大学文学部卒業。
インタビューライターをしていた2010年に渡米しソーシャルメディアの研究を開始。Facebookの先進性に注目し、日本初のFacebookビジネス書『Facebookをビジネスに使う本』を出版、ベストセラーとなる。ほか著書『Facebookを集客に使う本』(ダイヤモンド社)、共著に『Pinterestビジネス講座』(翔泳社)、2014年2月末発売の新刊『YouTubeをビジネスに使う本』(日本経済新聞社)がある。

SNSの専門家として日本経済新聞、朝日新聞、NHK、『ワールドビジネスサテライト』等、メディア取材、出演多数。2013年より出身地の福島市に拠点を移し、自宅の一室をスタジオに改装、動画コンテンツ研究と実践に取り組んでいる。 2014年4月よりNHKEテレ『趣味DO楽』にデジタルの専門家としてレギュラー出演。

(ITmedia エグゼクティブ)

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2014.05.23|コメント(-)トラックバック(-)
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