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モバイル+クラウドでビジネスはどう変わる? 先進企業が事例披露 - newssabandon

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2026.01.21|コメント(-)トラックバック(-)

モバイル+クラウドでビジネスはどう変わる? 先進企業が事例披露


 IBMの年次カンファレンス「IBM Impact 2014」が米国時間の4月28日、ネバダ州ラスベガスのベネチアンホテルで開幕した。今年は約9000人のパートナー企業やユーザー企業の関係者が出席。モバイルやクラウドをフル活用して新規ビジネスをスピーディーに展開する企業事例が紹介された。

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●モバイルが必須条件に

 「どんな企業もモバイルを避けて通ることはできない」――カンファレンス初日は、同社が掲げる「MobileFirst」という新たなコンセプトが強く打ち出される内容となった。MobileFirstとは、モバイルを起点に新規ビジネスの創造、あるいは既存ビジネスを大きく変革することを指す。ここでは例えば、社員がモバイル端末を駆使して業務効率を向上させるものから、モバイルの顧客接点を存分に活用して収益機会を拡大させるものまでが含まれる。

 同社が昨年に世界で実施したある調査によれば、明確なモバイル戦略を持つ企業は回答全体の半数未満だったが、明確なモバイル戦略を持つ企業とそうではない企業を比較すると、明確なモバイル戦略を持たない企業は幾多のビジネスチャンスを逃していることが分かったという。

 初日の基調講演には、このMobileFirstを既に体現している企業事例が登場。まず登壇した金融大手INGグループのTangerine BankでCIOを務めるチャラカ・キスールゴーダ氏は、IBMとのパートナーシップによるオンラインバンキングのモバイルアプリ開発について紹介した。

 同社ではモバイルアプリの開発からサービス提供基盤において、IBMの統合型開発基盤であるWorklightやPureApplicationsなどを活用する。オンラインでの振り込みや決済などの処理において非常な高度な安全性が要求される一方、モバイルアプリのバージョンアップなどは迅速に展開しなければライバル企業に後れをとってしまう。キスールゴーダ氏は、「IBMの提案を受けてわれわれは、End to Endにおけるアプリのリリースサイクルを6週間から2週間に短縮することができた」とその協業による効果を語った。

 Worklightを生かしたアプリ開発では、AppleのPassbookとの連携や音声認識、また、オフライン環境で決済処理の進ちょく状況を確認できる機能などを次々に実装していったという。これらの機能強化では堅牢なセキュリティ対策を確保しつつ、迅速に提供することが求められるが、デザインのパターンやカタログ、アプリの品質を確保するためのテスト機能などを最大限に活用しているとのことだ。

 キスールゴーダ氏は、「もはや『MobileFirst in the Box』という段階に来ている。IBMとの協業を推進していく」と述べている。

 Tangerine Bankでの取り組みを受けて登壇したIBM ソフトウェア&クラウドソリューションズ担当上級副社長のロバート・ルブラン氏は、「スマートフォンユーザーの85%が自身の端末を肌身離さずに利用しているといわれる。将来、企業は一人ひとりの顧客に最適化した体験を提供し、これを通じて自社のビジネスを常に変革し続けていかないといけない」と話した。

 そのためには、テクノロジーを駆使してあらゆるビジネスプロセスを変化させ、あらゆるデータからリアルタイムに洞察を得て、迅速に意思決定を行っていく。また、IBMが「Systems of Record」と呼ぶ基幹システムに蓄積されてきた情報と、「Systems of Engagement」と呼ぶモバイルやソーシャルなどから得られる情報の密な連携、活用も加わる。

 ルブラン氏は、こうしたビジネスにおける新たなアプローチを「Composable Business」と表現した。Composable Businessの起点になっているのがモバイルであり、同社がMobileFirstを強力に推進する理由でもあるようだ。

●車を所有しない時代に備えるDaimler

 自動車大手のDaimlerグループで2008年からカーシェアリング事業を欧米で展開するCar2Goは、IBMが2月に発表したパブリックPaaS「BlueMix(現在はβ版で名称はコードネーム)」やIaaSのSoftLayerへのサービス基盤の移行を進めているという。

 Car2GoのCEOのニコラス・コール氏によれば、19歳の自動車保有率は1987年の87%から2010年には70%に減少した。「かつての若い世代は自動車を持つことに憧れたが、今では使いたい時に使えればよいという感覚だ」(同氏)

 同社は顧客がオンデマンドで車をレンタルできるサービスを提供しており、約70万人の会員と1万台の車両を保有する。顧客はモバイルアプリで近隣にある車両を検索し、分単位の課金でレンタルする。乗り捨てもサービス提供する都市内では自由だ。ユーザーは1日平均7回、30分程度レンタルしているという。

 IBMのクラウド基盤への移行は、将来における自動車の保有率のさらなる減少に備え、同社の事業展開を迅速に行っていけるようにしたというDaimlerグループの狙いがある。

 DaimlerグループのMercedes-Benzでは自動運転技術の開発に注力しており、無人運転を実用化段階に近付けつつある。また、「近い将来、ある場所に行きたいというユーザーに対して、モバイルアプリで最適な交通手段や費用を知らせ、全ての決済までできるようにしたい」とコール氏。もし無人運転が可能になれば、自動車をレンタルしたいという会員のもとに無人運転で配車を行えるようになる。これによって、今まで以上に顧客満足度を高めると同時に、配車や回送などの自動車の運行効率も劇的に向上すると期待される。

 もちろん、こうした計画には法令などさまざまな環境整備を待たなければならないものの、諸課題がクリアになった際の事業展開においては、自社でサービス基盤を抱えるよりもクラウド基盤を活用した方がはるかにスピーディーにできるとの考えがある。

●新興企業にチャンスを提供するBlueMix

 IBMによれば、BlueMixを2月に発表して以降、多数の新興企業や顧客企業がこのプラットフォームの活用に挑んでいるという。現時点ではあくまでβ版の位置付けだが、実際には本格利用に乗り出すケースが少なくないようだ。

 基調講演ではモバイル決済ソリューションを手掛けるSquareが、BlueMix上で開発および実証中というモバイル決済アプリケーションのデモを披露した。iPadに装着したカードリーダーでクレジットカード情報を読み取り、BlueMix上のアプリケーションで決済処理を行うというもので、新たなデバイスへの対応はBlueMix上でたった3行のコードを追加するだけで済むという手軽さを紹介している。

 いわば「モバイルレジ」にあたるが、従来のモバイルレジの実現にはバックエンドシステムとの連携を含めて、数多くの開発工数を必要とする。デモを披露した同社のマーク・ジェン氏は、「BlueMixではバックエンドシステムへの接続やオートスケール処理なども簡単にできるので、Rapidリリースが可能になる」とコメントした。

 こうしたBlueMixによる新興企業の支援としてIBMはこの日、「BlueMixガレージ」をサンフランシスコに開設したことを明らかにした。BlueMixガレージでは開発者コミュニティのGalvanizeが、BlueMixでアプリケーションを開発して新規事業を手掛けたいという企業家を全面的に支援していく。

 Galvanize共同創設者兼CEOのジム・デターズ氏は、「IBMの知見や経験を活用し、2014年末までに200近い新興企業のビジネスの立ち上げを支援していきたい」と述べた。

●全てのユーザーにクラウドの“玄関”を提供

 IBM Impact 2014初日は、モバイルとクラウドを活用する新ビジネスへの挑戦が一大テーマとなった。IBMはBlueMixをはじめとするクラウドサービスその中核に位置付けるようだ。この日に発表された新施策もクラウドサービスが中心となっている。

 その1つが「IBM Cloud marketplace」の刷新だ。新たなマーケットプレースではSoftLayerのIaaSやBlueMixのPaaS、100種類以上のSaaSが統合され、「業務部門のリーダー(LOB)」「IT部門」「開発者」という3つの立場のユーザーが必要なサービスの大半をワンストップで調達できる仕組みを提供する。試用や決済も全て行えるようにするという。

 ルブラン氏は、IBM Cloud marketplaceではエンタープライズクラスのセキュリティを担保しつつ、各ユーザーに対してIBMとパートナー企業、そして、ユーザー企業が開発したクラウドソリューションを提供することにより、アプリケーションの能力を存分に引き出せる価値を実現できる点が最大の特徴だと述べた。

 IBM Cloud marketplaceでは特に、パートナー企業のソリューションが主役になるというのがIBMの考えだ。既に200以上のパートナーソリューションがマーケットプレースに登録されているが、同社はさらなる参加を呼び掛けている。

 また、BlueMixでは30種類以上の新サービスおよび機能強化が明らかにされた。そのコンセプトは(1)アプリケーションと機密性の高いデータをクラウド上で安全に統合できること、(2)モノのインターネットやM2Mにおけるデータやクエリの可視性を高めてクラウド上へ安全かつ高速に接続すること、(3)企業の競争力アップに必要なビッグデータ活用に向けてデータおよび分析サービスに最適な設計と拡張を提供すること、(4)開発のライフサイクルを網羅したDevOpsを提供すること――の4点である。

 MobileFirst担当ゼネラルマネージャーのマリー・ウィーク氏は、企業がモバイルで成功するために、モバイルトランザクションを受け入れ、アプリケーションを2~6週間のサイクルでリリースし、データ駆動型のアプローチを採用していかなければならないと語る。

 例えば、BlueMixに追加される「Mobile Quality Assurance」という機能は、モバイルアプリの使い勝手や品質などに対するユーザーのフィードバックを分析して、その場で開発者がコードを修正し、再リリースするといったDevOpsが簡単に実現するという。

 またIBMは同日、モバイルとクラウドを活用したアプリケーションの普及に向けて以下の製品群も発表した。

・IBM MobileFirst Application Development portfolio……より高度なアプリケーションの導入とライフサイクル管理のためのWorklightプラットフォーム、モバイルアプリの迅速なサービス拡張や高度化のためのBlueMixによるモバイルクラウドサービス、モバイルアプリに対応したCloudantのデータベースサービスなど
・IBM MobileFirst Business Acceleration portfolio……多種多様なバックエンドシステムと連携するためのAPI群、テンプレートベースによる迅速かつ容易なアプリ開発、マルチデバイス展開を支援する「IBM Ready Apps」を業界別に提供。金融や公共、小売、通信など8業種向けのリリース済み
・IBM MobileFirst studios……従来型の業務アプリケーションのモバイル対応など、新たなアプリケーションを開発、展開していくために必要な支援を提供

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2014.05.01|コメント(-)トラックバック(-)
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