インテルから、“Devil's Canyon”こと「Core i7-4790K」と“Pentium Processor Anniversary Edition”こと「Pentium G3258」が登場してから、自作PCユーザーでオーバークロック熱が高まりつつある。すでに、秋葉原をはじめとする日本各地のパーツショップでCore i7-4790KやPentium G3258の出荷が始まっているが、どちらも、空冷によるオーバークロックで4GHz台後半まではいけると耐性もよろしいこともあって、ショップスタッフの評価は高い。
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Pentium Processor Anniversary Editionについては、「価格が安くて“安心”してオーバークロックに挑める」という観点から、過去に自作PCユーザーにオーバークロックの一大ブームを起こすきっかけとなった伝説のCPU「Celecon 300A」の再来と期待する関係者も多い。また、6月にCOMPUTEX TAIPEI 2014に合わせて発表したこともあって、開催現地の台湾台北市ではインテルが発表日夜にオーバークロックイベントを開催し、そこでは、Core i7-4790Kが空冷と水冷のハイブリッドシステムで5GHz台半ば、液体窒素冷却を用いたシステムでは、最高で6.4GHz台まで動作クロックを引き上げている。
このように、海外のIT関連展示会ではオーバークロックを競うイベントを行うことが多い。また、PCパーツベンダーも、欧州、北米、南米、アジア太平洋州などの各ブロックを勝ち抜いたトップオーバークロッカーが一堂に会して技を競う決勝イベントと続く“オーバークロック ワールドカップ”ともいえる全世界規模の大会を主催している。決勝会場のアリーナでは広い観客席を中高校生が埋め尽くし、トップオーバークロックーはスターのような存在として人気を博している(ブロマイドとか売っていたりするんだな)。
このように「競技性」を高めたオーバークロックが海外では主流となりつつある。その世界に早期から参戦し、トップクラスの技術と実績で世界のオーバークロッカーにその名を広く知られている日本人がいる。その名は「duck」。その穏やかな人柄から世界中のオーバークロッカーがduck氏を慕っている。現在も国際イベントに参加する一方で、オーバークロックをテーマにしたコミックの制作に協力するなど、第一線で活動を続けている。
その、duck氏とともに真夏の一夜をオーバークロックで遊び倒そうという読者イベントをPC USERが開催する。オーバークロックイベントの風景というと、「液体窒素で白い煙がたなびく会場」を思い浮かべると思うが、個人で液体窒素を扱うのは入手も含めてなかなかできることではない。そこで、「オーバークロックには興味があるけれど、液体窒素まで手が出せないよなー」と考えているユーザーのために、PC USERが用意した液体窒素を景気よく使ってもらおうというのが、今回行うオーバークロックイベント「PC USER 納涼 夏の極冷体感イベント」の目的だ。
イベントではduck氏が伝授する世界トップクラスのオーバークロックテクニックとともに、自分の手で“液体窒素を注いで”オーバークロックの醍醐味を体験できる。オーバークロックは「パーツの当たりはずれがすべて」「とにかくガンガン冷やす」という単純なものではない。トップクラスのオーバークロッカーが安定した自一石を残せるのはなぜか? そんな、オーバークロックの極意に触れる貴重な機会となるだろう。